「引きこもり」という言葉も、まだネットも普及していない時代。
その当時は働きもせず家にいるだけの状態は、恥ずべきことで、ダメ人間の烙印を押されるだけでした。
大学も入学してGWを過ぎたあたりから行かなくなったので、何の知識も身についていない状態。
高校時代に何か資格を取ったわけでもないため、社会に出る前に私が得たものといえば、
「資格なし、自信なし、生きる目的なし」でした。
そんな私がどうやって引きこもりからアルバイトを始める一歩を踏み出せたのかというと。
好きなこと、「自分の心の声に従った」からでした。
心の声に従ったらどうなったのか、体験を通してお伝えしていきます。
10代で人生の王道から外れてしまったため、私の知識と経験は「学校」という狭い世界だけでした。
自分に何の仕事ができるのか、どんな仕事が世の中にあるのかも良くわからないまま、ネットもない時代に自力でなんとかするしかない中で。
まずやったことは、とりあえず毎週バイトの求人誌をもらいに行く、でした。
本屋は好きだったので、唯一ひとりでも行ける場所でした。
いま振り返ってみると、すでにこの時点で好きを基準にしていたんですね。
話がちょっと脱線しますが、引きこもりでなくても、家にずっといて人と会話しない状態が続くと、なんとなく人に会うのが怖くなってくるんですよ。
求人誌をもらいに外出するのは、人がいる世界に馴れるためのリハビリにもなっていたようです。
で、求人誌をもらいに行くものの、自信が皆無なので、どの仕事もハードルが高く見えて、できる気がしませんでした。
将来への不安をごまかすためにゲームや本の世界に逃避しては、毎週求人誌をもらってなんとなく安心する、そんな事を繰り返していたある日。
本屋の求人が出たんです。しかも新規オープン。
こ、これは!!!
本好きには惹かれる仕事です。
しかも新規なら全員一緒に仕事を覚えるから、変な上下関係もなさそう。
でも、レジや電話応対などもある・・・接客なんて怖すぎる。
でも、バイトだし、人数も多いし、採用されるかも。
でも、面接で長所も言えないし、自己アピールなんてもっと出来ないし。
でも、やっぱり、でも、もしかして、でも、でも・・・!
でもでもすること数日。
最終的な心の決め手になったのは、この生活から逃れたい思いと、本屋は好きだから、この2つでした。
不安は動けなくなる原因にもなるけれど、後押しのエネルギーにもなります。
そして「好きなこと」だったからこそ、面接を受ようと行動を起こすことができたんですね。
その後、何度も転職をすることになるわけですが、社会に出るスタートがへっぽこだったおかげで、ならいっそ、自分が好きな仕事を選んでやれ!という開き直りの人生にシフトしていきます。
とは言っても、不安や焦りから、お金や条件で選ぶこともちょいちょいあり。
その時は必ずと言っていいほど失敗も増えるし、嫌なこと連発になりがちでした。
逆に自分の好きなことで選んでいると、自然と知識が身につくようになるのを体感しました。
例えば、自分の好きな趣味だったら、頼まれなくても調べるし、自然と覚えちゃいませんか?
それと同じことが仕事に置き変わった感じですね。
なので、頑張らなくても仕事ができるようになるからミスも減るし、仕事が楽しくなっていくので、ストレスも減ります。
自分の能力が発揮できている時、苦しみながらなんとか乗り越えていく、そういう状況は無くなります。
そして仕事だけではなく、人生全般、すべてに当てはまるようにも思います。
本当に自分が望んでいる事、好きな事、やりたいと感じていることは何か?
心の声をベースに生きることで、想像もつかなかった人生が訪れるのは本当です。
人や社会に怯えていた10代。
暗く重い息苦しさの中で、1人ひっそり生きて死んでいくんだと思っていました。
それがまさか、20代、30代は何度も転職をして、結婚も離婚も経験して。
40代には、ひとりで一軒家を建て、3年無職から起業して。
お金が無くなっていく現実があっても、不思議と心は落ち着いて自由に生きている、そんな人生になるなんて。
もし10代の自分が今の自分を見たら「あなたは本当に私ですか?」と聞きたくなるぐらいの変化です。
一般的な人生から外れてしまった、どうせ自分は何をやってもダメだ、生きる価値無しの底辺の人間だ・・・。
そんな風に感じているあなたはもしかしたら、
「自分の心に従うチャンスに恵まれた人」
かもしれません。
苦しい時や、迷いや不安の中にいて抜け出せない時。
少しの時間でもいいので、自分の心の声、自分の好きや好奇心の声に、耳を傾けてみてくださいね。
あなたの人生に気づきが訪れ、新たな可能性が開かれていきますように。

